■ティンバーフレーム工法とは
ティンバーフレームは、ヨーロッパで生まれてアメリカ・カナダで発展した木造軸組の建築法の1つです。20cm角以上に及ぶ大断面の無垢材(ティンバー)で建物の柱と梁(フレーム)を組み上げる、ヨーロッパ伝統の木造建物建築法です。金釘を使用せず、「ほぞ組み」によって木材を組み上げていく工法が大きな特徴と言えます。この工法は耐震性に富み、かつ高い耐久性を持っています。建物内部では梁と柱の露出によるダイナミックな構造美を演出します。
■ヨーロッパからアメリカ・カナダへ
イギリスのチューダースタイル、ドイツのファッハヴェルクなど、外壁に骨組みが露出しているのが通称「ハーフティンバー」と呼ばれるヨーロッパで発達した工法です。その後、アメリカ植民地時代に北アメリカで発展したのがティンバーフレーム工法。材木不足だったヨーロッパとは異なり、長く太い材木の宝庫であった北アメリカではその利点を活かし広い空間を作り出す独自の工法が発展しました。
自然素材の持つ独特の質感と香り、柱と梁で描かれた内部の構造美、高い耐久性と自由な空間設計…そして何より古き良き時代を彷彿とさせる外観がティンバーフレームハウスの魅力です。
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■在来工法との違い
ティンバーフレームの基本構造は柱と梁であり、これは日本の在来工法と類似しています。また金釘を使用せずに組み上げるこの工法は、日本の宮大工が古くに神社や仏閣を建てた工法とも類似しています。
日本の工法との決定的な違いは、ティンバーフレーム工法では20cm角の断面積を持つ相当に太い木材を使用するという点です。日本の在来工法では主に10~12cm角の木材を使用しますので、4倍近くの太さの木材を使用することになります。一般的に建物の柱や梁の太さは、建物にかかる重さや風など外部からの力の大きさによって決定されます。柱や梁が太いということは、自重をしっかりと支え、外部からの力にも強いということです。
また自重に対する耐久力は、柱や梁の間隔の広さに反比例します。大径木を使用することで、非常に広く室内の空間を設定できるのです。ヨーロッパやアメリカで愛されてきた建築法である理由がここです。空間設計の自由度の高い建築法がティンバーフレーム工法です。
ティンバーフレーム工法では、柱や梁を「ほぞ組み」工法によって組み上げます。金釘を使用せず、代わりにハードウッドの木栓(込み栓)を使用して木材を固定するのです。この工法も、日本の寺社建築と同様、非常に耐震性に優れています。洋の東西こそ違えど、堅固な木造建物を求めて生み出された工法がほぼ同じであったというのは必然なのかもしれません。
■ハンドメイドのティンバーフレーム
当社がおすすめするティンバーフレームは、熟練の「フレーマー」により那須高原で制作された「ハンドメイド・ティンバーフレーム」です。繊細な日本の気候、お客様の感性にあわせた機能と仕様、デザインのフレームをお届けしております。現在まで数多くのティンバーフレームハウスを手がけたノウハウで、お客様の別荘、カントリーハウスの実現をお手伝いいたしております。
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